中学受験を予定しているご家庭で、子供の国語の成績が思うようにいかず「国語ができない子供の特徴を知りたい」「家で国語をどう教えればいいのかわからない」「どうすれば国語ができるようになるのだろう」などの悩み抱えている保護者の方は少なくありません。
今回はそんな保護者の悩み私が答えます。ぜひ最後まで読んでみて下さい。
国語嫌いの子供の特徴まとめ
家庭での国語指導方法
国語学習時間を最小にしよう
早速本編に入る前に少しだけ私の自己紹介をさせて下さい。
私は、中学受験国語指導歴7年で国語偏差値30台の生徒が早稲田中に合格させたことがあります。また、開成・桜蔭中などをはじめとする御三家中の合格実績も多数、さらに、最難関中学だけでなく、吉祥女子中・鷗友学園女子中・海城中・城北中などの中堅から上位校への合格実績も多数ございます。
今回は実際にあった子供の例と、その指導方法、最終的にどうなっていったのかがわかるようにお話していきます。
1.国語嫌いの子供の特徴まとめ
まずは自分の子供がどうして国語ができないのかを分析してみましょう。私の経験から大きく3つのタイプに国語ができないお子さんを分けてみました。どのタイプに該当するのか考えてみて下さい。
その①:集中力が続かない子
・どういう子供か
いわゆる「活字慣れしてない子供」です。どうしても活字が嫌いで、なかなか長時間読読むことができません。特に説明型の文章を読むことが苦手で、比較的に物語文などだと読める傾向にあります。
・筆者の体験例
私の担当簿お子さんで、国語の偏差値が30台前半のお子さんがいました。問題演習中のその子の様子を観察していると、文章を読んでいる最中に顔を上げる頻度がかなり高く、そのままどこかを見つめ始めてしまいます。気が付かないで放っておくと、手遊びなどが始まり、思い出したように文章に取り掛かろうとしますが、また顔を上げて、あとは上記に戻りループしています。
その②:論理的推論力が著しく低い子
・どういう子供か
ケースとしては稀ですが一定数はいます。上記の「集中力が続かない子」が「読んでいない」と言えるのであれば、このタイプのお子さんは「読んでいるのにわからない」お子さんです。場合によってはアスペルガーなどに該当することもあります。今のご時世なら生きるうえではあまり問題ないのですが、中学受験には少し向かない性格かもしれません。
・具体例
算数は大変よくできて偏差値70台を取ったり、算数オリンピックで入賞したりするほどのお子さんなのですが、国語の偏差値は40台くらいが平均のお子さんでした。授業中には「どうして友達と遊ぶことが楽しいと思えるのですか」と、哲学の世界に引き込まれそうな質問をしてくるお子さんでした。このお子さんは非常に賢く、最終的に男子最難関中学に合格されましたが、模試の結果は最後まで国語が足を引っ張ってました。
その③:国語の点数が低い子
・どういう子供か
因果の逆転に聞こえるかもしれませんが、「嫌いだからできない」のではなくて、「できないから嫌い」というタイプのお子さんです。これは放っておくとどんどん嫌いになって手の施しようがなくなってきます。
・具体例
国語の偏差値20台のお子さんで、解答用紙の知識問題全滅、そもそも解答欄がほとんど空欄で小学4年生のお子さんがいました。得点は正確には覚えていませんが、だいたい20/150でした。このお子さんはどうにか50点くらいを取らせてあげたことで「国語は比較的に得意かもしれない」と自分で認識するようになり、最終的には80点ほど取れるようになり、国語がその子の得意科目になっていました。
2.家庭での国語指導方法
原因が異なれば、その対処も異なるものです。自分の子供のタイプがわかったら、次はその対策を考えてみましょう。先ほどのタイプのそれぞれの指導方法を紹介していきます。
その①:集中力が続かない子
・指導方法
短い時間で区切って集中力を持続する訓練が友好的です。絶対にやってほしくないのが「ひたすら文章を読ませまくる」です。このケースのお子さんの問題の本質は「集中力が続かないこと」です。それなのに、集中してない状態でいくら文章を読ませても効果は薄いです。無いわけではありませんが、お子さんの学習時間は有限です。合理的に学習させることを意識してみて下さい。
その②:論理的推論力が著しく低い子
・指導方法
まず結論から言うとこのタイプのお子さんは中学受験の国語はかなり向いていないです。中学受験では、上位校になればなるだけ「物語文」の出題率が高くなります。この文種では、行間を読み取る能力、わかりやすく言い換えると「空気を読む能力」が求められます。アスペルガーの方が最も苦手とされる能力を強要するわけですから、別の才能を伸ばすのも1つの考え方だと思います。
それでもなんとか中学受験させてあげたいと望むのであれば、「知識として定着させる」という強攻策しかありません。その際には、「いいから覚えなさい」などの一方的な知識の付与ではなく、「多くの人はそう感じるみたいだよ。でも、人それぞれ違って良いんだからそういう考え方も受け入れようね」と多様性の受け入れとして教えてあげて下さい。
その③:国語の点数が低い子
・指導方法
とにかく点数を取ることを目標にして下さい。まずは努力で得点できる知識問題の正答率を上げる勉強をしましょう。とにかく勉強させることです。
「嫌がる子供を無理矢理机に縛りつけて勉強させろ」というわけではありません。できるだけ最初に子供と「〇〇時から漢字の勉強をする」と約束させて、約束を守らなかったときに叱ってあげて下さい。その際に「お母さんと約束したことを破るのはいけないこと」と、約束の不履行に対して叱って下さい。子供も本質的には成長したいと思っていますから、約束自体はよほど時間的に難しいとかでなければするはずです。そして、約束を破ることは良くないことだということもわかるはずです。また、このやり方は他の科目でも同じように使える部分があると思います。是非活用して下さい。
3.国語学習時間を最小にしよう
上記にも書きましたが、子供の学習時間は有限です。また、国語はどんなに基礎がわかっていなくても0点になることはほとんどありません。また逆に、どれだけ得意でも、他の科目に比べると平均点から突出した点数を取るのが難しいです。そのため、最小の学習時間で最大効果が狙えるようにしていきましょう。そのための方法を2点ご紹介します。
✓家庭教師・個別塾を併用する
国語の勉強を最大効果で行いたいならプロの授業を受けることが一番確実です。今通っている塾にプラスして家庭教師や個別塾の併用を考えてもいいかもしれません。
また、最近だとオンデマンド授業の配信をしている塾も多数あります。うまく活用するのがいいでしょう。
その他、オンライン家庭教師などのサービスもあります。ご家庭の事情に合わせて使いこなしてみてはいかがでしょうか。
✓通う塾を変える
今お通いの塾で成績が伸び悩むのは、ひょっとしたら指導がお子さんに合っていないのかもしれません。家庭教師も個別塾も併用が難しい。あるいは、もうすでに利用しているのなら転塾もありかもしれません。
その際は、できるだけ面倒見の良い塾がおすすめです。質問対応を受け付けてくれる塾であったり、個別に学習相談をしてくれるような塾を探してみましょう。
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